ベーリンガーインゲルハイムとGubra社、ファーストインクラスとなる可能性を有するトリプルアゴニストの抗肥満薬に関し、臨床開発の開始を発表

和訳リリース,

報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

当プレスリリースについて
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が7日に発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。

202471日 ドイツ/インゲルハイム、デンマーク/ヘルスホルム
ベーリンガーインゲルハイムとGubra社は本日、次世代のファーストインクラス抗肥満薬となる可能性を有する長時間作用型トリプルアゴニストペプチド、BI 3034701の第1相試験(NCT06352437)を開始したことを発表しました。

世界では10億人以上が肥満を抱えており、その数は増え続けています。2035年までに、世界人口の24%がこの疾患の影響を受けると予測されています。肥満は、世界の死因の上位を占める心腎代謝(CRM)疾患や一部のがんの主なリスク因子です。BI 3034701の開発段階が進むことにより、ベーリンガーインゲルハイムは、肥満と共に生きる人々が単なる体重減少にとどまらず、心腎代謝疾患の改善も達成できるよう、患者さん視点のソリューションとなるパイプラインをさらに拡充します。

ベーリンガーインゲルハイムのシニアバイスプレジデント兼循環器代謝領域研究グローバル責任者のSøren Tullinは、次のように述べています。「まだ初期段階の取り組みではありますが、相互に関連した心腎代謝疾患と共に生きる人々の生活の質および寿命を改善する包括的な戦略における新たな一歩です。BI 3034701は、Gubra社との共同研究開発プログラムから臨床試験へ進んだ2つ目の治療薬候補です」

Gubra社のCEOであるHenrik Blou 氏は次のように述べています。「このたびBI 3034701が第1相臨床試験に進んだことを非常に喜ばしく思います。肥満となる人々の数は世界的に上昇しており、この複雑な慢性疾患に対処するため、革新的な治療薬が必要とされています。このトリプルアゴニストは、体重減少を促すことが知られている受容体を標的とする治療薬候補であり、世界中の多くの人々にとって次世代のファーストインクラス治療薬となる可能性があります」

BI 3034701は、Gubra社と共同開発されたもので、Gubra社からIPライセンスを供与されており、ベーリンガーインゲルハイムは単独で今後の世界的な開発・販売を担当します。この試験は、臨床試験への進展を目指すGubra社との提携において、BI 1820237に続く2番目のプロジェクトです。BI 1820237については、第1臨床試験の結果が2023年に発表されています

今回の第1相無作為化プラセボ対照ファーストインヒューマン(FIH)試験では、治療薬候補(BI 3034701)の安全性、忍容性、薬物動態を評価します。試験は、2つのパートに分かれています。パートAは、1855歳の健康な男性が対象です。パートBは、1865歳の過体重または肥満のある健康な人が対象です。被験者には、さまざまな用量のBI 3034701またはプラセボが皮下注射で投与されます。パートAでは、投与は1回だけ行われます。パートBでは、BI 3034701またはプラセボが複数回投与されます。

この試験では、BI 3034701が初めてヒトに投与されます。124人を登録する予定のこの試験は、2025年下半期に完了する見込みです。この第1相試験の詳細は、ClinicalTrials.govNCT06352437)から参照できます。

1相試験の開始により、Gubra社へのマイルストーンペイメントが支払われます。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の健康に取り組むバイオ製薬企業です。研究開発において業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で画期的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナブルかつ公平な未来を築くため、53,500人以上の社員が130ヵ国以上で事業を展開しています。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/
ベーリンガーインゲルハイムジャパン)

Gubra社について
2008年にデンマークで設立され、2023年にナスダック・コペンハーゲンに上場したGubra社は、代謝疾患と線維症の分野における前臨床の医薬品開発業務受託サービスおよびペプチドベースの創薬を専門としています。Gubra社の活動は、早期段階の医薬品開発に重点を置き、医薬品開発業務受託機関(CRO)としての業務と創薬・提携(D&P)という2つの事業領域で構成されています。この2つの事業領域は相乗効果が高く、CRO事業によって安定したキャッシュフローを生み出すと同時に、D&P事業によって開発マイルストーンペイメントやロイヤルティの形でバイオテクノロジー企業の利点を享受するという独自の組織を実現しています。2023年現在、Gubra社の社員数は約220人、収益は2500万デンマーククローネとなっています。詳細については、www.gubra.dkをご覧ください。

References
1World_Obesity_Atlas_2023_Report.pdf "The prevalence of obesity (BMI ≥30kg/m²) alone is anticipated to rise from 14% to 24% of the population over the same period, affecting nearly 2 billion adults, children and adolescents by 2035"

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